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2008年1月31日木曜日

「トム・ゴードンに恋した少女」

「ダーク・タワー」に引き続き、スティーブン・キング。

「9歳の少女が、森で遭難する話」……以上、あらすじ(笑)。

とてもシンプルな話だし、キングらしいオドロオドロしい感じではあるけれど、なかなか面白かったです。

定番のストーリー・ラインからすると「遭難した少女の苦難、心配する家族、命がけの捜索隊を順繰りに展開(邦画なら、終盤で「ここで泣いて!」とカンペが出るぐらいのクサイ演出がプラス)」するのが筋だろうが、この作品は終始少女にしか焦点が合っていないところがキングらしい。家族や捜索隊に関しては、ほんのちょっとの描写しか無く、森や川や沼をさまよう少女の苦難だらけ。

最後の最後も読者を無理矢理感動させるような演出はなく、むしろクスリと笑ってしまう粋な演出。

ページ数も少なく、さくっと読めてしまうのでオススメです。……キング的なオドロオドロしさが許容できれば、ですが(笑)。

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